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甲状腺眼症

バセドウ病の全ての人が眼症を持っているか?
いいえ、一部の人のみです。多くの患者は全経過を通じて眼病状が出ない。
眼症があればすぐ眼症の治療を始めるのか?
甲状腺機能亢進状態を良くすれば眼症もよくなることが多いので、甲状腺機能が落ちつくまで眼の治療は待つ。
今月になって眼の異物感もとれてきて涙も減った。これは良い徴候ですか?
はい。我々が望んでいることです。さらに良くなる徴候です。
かつてはきれいな眼でしたが今は恐ろしいような眼になりました。上マブタは腫れぼったく、下マブタはバッグのようにたれ下がっている。
可能なら枕を重ねて高くして眠りなさい。利尿剤で尿をだすと良くなるかもしれません。いったん甲状腺の働きが落ちついても眼の病状があれば眼症の治療を考えなければならない。
複視はそのうちよくなるか?
甲状腺ホルモンが正常になれば眼症はよくなると思うが、甲状腺とは関係なく良くなったり、悪くなるかもしれない。もし、眼症がよくならないで、正面を見たときにも複視があるようなら、眼症の手術を考える必要がある。

甲状腺眼症とは何でしょうか?
甲状腺眼症(TED)は活発すぎる甲状腺のある人の一部を冒す病気です。時に、甲状腺機能低下症の人に起こったり、あるいはまれに甲状腺に全く問題がない時にも起こります。甲状腺眼症のある人の外観には特徴があります。
甲状腺眼症のある有名な人の中には、前大統領夫人のバーバラ・ブッシュや俳優のマリア・エイトケン、マーティー・フェルドマン、ミリアム・カーリンがおります。目は普通、飛び出して、目を見張ったようになり、赤く充血して炎症を起こしています。目の上と下にたるみが現れてきます。時に、患者にはっきりした斜視が生じることがあります。したがって、甲状腺眼症は特徴的な顔貌を持つ非常に特異的な病気であり、甲状腺が活発すぎる人に起こることのある目の病気のどのようなタイプのものでもというわけではありません(例:緑内障、網膜剥離等)。

残念ながら甲状腺眼症になった人のほとんどは、軽度の目の問題を抱えていますが、病気がひどくなり、重大な視力障害を起こすのはその内のわずかです。一般的な症状には、目がひりひりしたり、涙目になったり、目の後ろがずきずき痛むことなどです。もっと進んだケースでは、複視やものがぼやけて見えることがあります。

甲状腺眼症は比較的まれであるため、診断が誤ってなされることがあります。よく結膜炎やアレルギーとして誤診されます。ほとんどの患者では、時間の経過と共に目の症状は落ち着いて、それ以上進まなくなってきますが、これには何年もかかることがあり、普通、目の外見は完全に正常には戻りません。悪化して治療が必要になる患者は少数です。

彼女は家で過ごした最初の2〜3週間は幸せな気分で満たされていました。クリスチーンは母親であることが大好きでしたし、友達が訪ねてくる時はいつも顔に消えることのない笑みをたたえていたのです。その後、彼女が家に戻って1ヶ月程経ってから、クリスチンのあの言い表せないほどの喜びが言うに言えないほどの悲しみに変わってしまったのです。これは産後のうつ病でしょうか。
彼女は友達の何人かが産後うつ病について話すのを聞いたことがあり、そういうことが起こりうるということは知っていました。しかし、彼女はそれがこれほどひどいものだとは知らなかったのです。うつ病とともに、彼女は疲労や気分のむら、食欲の低下そして不眠を経験しました。
どのようにして最初の子を持つというような素晴らしいことが、彼女をそれほどひどい気分にさせることができたのでしょうか。彼女は何か間違ったことをして自分でこのように感じるようになったのでしょうか。
甲状腺眼症の原因は何でしょうか?
甲状腺眼症と甲状腺の病気の間には密接なつながりがあります。甲状腺眼症は甲状腺の活動し過ぎが起こる前か後に来ることがありますが、この2つは同時に起こるのが普通です。今では、甲状腺の活動し過ぎが甲状腺に対する免疫反応により引き起こされることがわかっています。同じようなプロセスが甲状腺眼症を引き起こすものと思われます。ストレスも何らかの役割を果たしている可能性があります。

驚くほど多くの甲状腺眼症患者が喫煙者であり、おそらく喫煙は病気を悪化させると考えられます。原因は何であれ、目の運動をコントロールする目の後ろの筋肉が炎症を起こし、腫れます。筋肉は見えませんが、その腫れのため目が突き出し、目を見張ったような外観になります。
甲状腺眼症は患者にどのような影響を与えるのでしょうか?
一部の患者に対して、物理的不快感と視覚障害のため、甲状腺眼症は破壊的な効果を及ぼします。この病気は重大な心理的影響も及ぼします。これは、顔の外観が変化することで、一部の患者は社会的に孤立し、仕事や家庭でうまくやっていけないほどに自信がなくなってしまうからです。
甲状腺眼症患者に対する治療にはどのようなものがありますか?
バセドウ病と甲状腺眼症のある患者はすべて、甲状腺の機能ができるだけ正常に保たれているかどうかのチェックを定期的に受けなければなりません。甲状腺の活動し過ぎ、または不活発により、目が悪化する傾向があるからです。喫煙が目の病気を悪化させると思われるため、これらの患者には禁煙させるようにするべきです。
人工涙液で一般的な症状の一部を楽にすることができます(涙目、目のずきずきする痛みとひりつき)。ほとんどの患者は時間の経過とともによくなってくるため、ただ安心させるだけでよいのです。

重篤なケースでは、さらに詳しい評価と治療のため、専門家に回すべきでしょう。重篤な炎症がある場合、特に時間の経過とともに快方に向かわずに悪化していくようである時は、高用量のステロイドや放射線治療、または手術が勧められることがあります。炎症が治まれば(これには普通数ヶ月かかります)、ひどい斜視の矯正や目の外観の改善(例えば、上瞼を下げたり、目の回りの“たるみ”を取り除くことなどです)させるために、手術をすることもあります。甲状腺眼症の治療に関心があり、経験を積んだ医療機関で治療を受けるのが最良の結果となるのが普通です。

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