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[053]
クリスチンの話

01:診断がつくまで

私は、老婦人になったように感じていました。それに対して、誰も答えを出してくれませんでした。36歳時(1998年)に、私の娘は生まれました。私は赤ちゃんが産まれたことは大変うれしかったのですが、私が知っていた人たちは母親になったストレスから解放されているのに、わたしはまだ元に戻らないという感じでした。いくら昼寝をしてもあるいは前夜に充分眠っても、いつも眠く、ふらつきやだるさを感じていました。私は育児が大変なことは知っていました。
しかし、育児疲れは自分の想像を超えたものでした。毎朝が一日の長くのろいレースの始まりのように思えました。夫が仕事から帰ったとき、はじめて私は椅子に座ることができるような感じでした。

事態は悪化の一途をたどり、私は病気になったと思いました。

主治医は、「たいしたことはないよ。ただの呼吸器感染症だよ」と言い、抗生物質を処方してくれました。

何回も、私は不調を訴えました。

「娘以上に、私はいつも体調が悪く、とても疲れています。わたしではないように感じます」と答えていました。
いつも、主治医は「母親になるということは、いろいろ大変なことなんだよ。しばらく様子をみようよ」と言いました。

しかし、よくなるどころか、事態ははるかに悪くなりました。

2000年秋、私の娘は2歳半になりました。そして、私はといえば、ずっと老けたように感じました。

私に最もショックを与えたものは、体重増加でした。

私はいつも私の体重を維持するために、よく運動して注意深く食べたにもかかわらず、体重は減りませんでした。身長は5フィート7インチ、体重は140ポンドでした。体重を妊娠中より最低でも5ポンド(2.3kg)減らしたいと思っていました。重量挙げや運動を長くしていたおかげで、私は他の仲間よりもはるかに健康的でした。しかし、2000年10月から12月までの間に突然、10ポンド(約4.5kg)体重が増えました。

そして、私は減量計画をたてました。

9月に買ったお尻にピッタリ合ったジーパンは、11月のある日にボタンが留まらなくなりました。私は、洗濯したことでジーパンが縮んだに違いないと思いました。それから12月になり冬服を出したときに、私はどのズボンも合わないことに気づきました。しかし、「これは大きな意味を持たない。私はまだうまくいっているし、今まで以上に食べないようにしている。より努力する必要があるだろう」と私は思いました。そして、私はその通り実行しました。1週間に最低3回ジムに通いました。しかし、何も変わりませんでした。体重は同じままでした。

11月から1月の間に、私は3回風邪をひきました。呼吸器感染症に2回、あと1回はウイルス性胃炎になりました。私は信じられないほど嘔吐した感じがしました。しかし、再び1月中旬に主治医の診察を受けたとき、5ポンド減量する必要がありました。私は休日の間にあまり食べないようにしていたので、体重計の目盛りを信じることができませんでした。またしても、主治医は私を子供扱いして母親とはいかにあるべきかを話して慰め、そして診察は終わり。私はまったく落胆させられました。

私は、運動することがほとんどできないほど疲れ切っていました。暇な時には、いつも眠っていました。もし働いているとしても、多分眠っていたでしょう。娘が午後、ビデオを見ているときにも眠っていました。私は疲れきっていました。そして、私のかんしゃく持ちや風変わりな気質でみんなをいらいらさせていたことは確かです。

しかし、私にも運が向いてきました。

ある日、ジムの簡単な器具で精一杯汗を流していたとき、私は婦人雑誌の記事に気づきました。内容は減量についてでした。その中には甲状腺機能低下症による約15の症状のリストも含まれていました。私の場合、甲状腺機能低下症の症状のほとんどが当てはまりました。減量不可能な異常な体重増加、疲れ易い、集中できない、乾燥した肌、吹き出物、もろい爪、まとまりのない思考、過敏性、不眠、服を着ても暖かくならない寒気。

私は自分の目を疑いました。いままではその婦人雑誌に書いてある症状は別の問題のせいにしていました。結局、私は20年間Crohn病に罹っていて、たぶんいろいろな症状はそのためと思っていました。にもかかわらず、万一の時に備えて私は婦人雑誌のその部分を破って、家に持って帰りました。

その後すぐ、私の娘が風邪をひき、夫にもうつりました。私は、また風邪をひいてしまいました。もちろん、娘と夫は数日で治りました。しかし、私は呼吸器のウイルス疾患にもかかり、すっかり治るのに3週を要しました。

今まで、私はうんざりしていました。夫は、何ヶ月間も愚痴をこぼす私を我慢強く支えてくれていました。私は、甲状腺機能低下症の症状のリストが載っている婦人雑誌の記事を彼に見せました。そして、彼は甲状腺の検査を受けるために、医者に診てもらおうと言ってくれました。甲状腺機能低下症の症状のリストが載っている婦人雑誌の記事を持って、医師の診察を受けに行きました。

我々の行動は正解でした。

私の主治医は、その日不在でした。そして、別の医師に診てもらったのですが、これが最悪でした。30歳代前半の若い医者は慇懃無礼な態度を滲ませていました。彼は最初、血液検査することを嫌がっていました。私は腹をたて、やっと自制することができたほどでした。幸いにも、私の夫は私より少しねばり強く、説得力があったので、医者はついに血液検査をしてくれました。

私の血清TSH値は6.51mU/Lでした(その検査センターの解釈では、わずかに甲状腺機能低下状態でした)。その検査センターのTSHの正常値は0.4〜5.5mU/Lです。

T3およびT4値は正常でした。私は、電話で別の医者から意見を聞きました。彼女は「あなたは潜在性甲状腺機能低下症です。薬を処方しますので、飲んでみてください。そうすれば、約2週で気分が良くなるはずです」と言いました。

やっと、答えが出ました。

私は、とても信じられないほど気分が楽になり、今までの悩みが頭の中から消え去っていました。まず、うれしくて涙が出てきました。それから、薬局に直行しました。4月12日、Levoxyl 0.05mgから開始しました。そして、次に起こることを期待に胸膨らませて待ちました。

. Dr.Tajiri's comment . .
. 最近は、このような軽度の甲状腺機能低下症の治療をするようになりました。症状がある場合には、軽くても甲状腺ホルモン剤を飲んでみて症状が改善するかどうかみるのも一法だと思います。

「クリスチンの話」はこれから“04”まで続きます。乞うご期待を。

潜在性甲状腺機能低下症については以下を参考にしてください。
TSHレベルと診断に関するアメリカ臨床内分泌専門医会の見解の逆転
潜在性甲状腺機能低下症

産後甲状腺異常については以下を参考にしてください。
産後甲状腺異常
ベイビーブルース…甲状腺疾患と産後うつ病
赤ちゃんが生まれてきた後:産後甲状腺機能障害
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