情報源 > 患者情報[006]
36
[006]
先生に聞こう【Ask The Doctor】 Bridge; Volume 14, No3

36:非中毒性甲状腺腫の治療について

質 問
非中毒性甲状腺腫−2つのタイプの甲状腺腫(非中毒性びまん性甲状腺腫と非中毒性多結節性甲状腺腫)に対し、どちらの治療法(甲状腺ホルモン治療、または手術)が勧められますか?

回 答
TSHを抑制する量の甲状腺ホルモン剤で非中毒性甲状腺腫をコントロールしようという試みは、その効果についての異論はありますが、何十年にもわたって標準的な治療でした。医師が短期間、甲状腺ホルモン療法を試してみる方法を選ぶ場合もありますが、手術の基準にあてはまる患者のほとんどが手術が不必要になるほど甲状腺ホルモンには十分に反応しません。非閉塞性の小さな甲状腺腫の多くでは、抑制量の甲状腺ホルモン剤を投与すればサイズの縮小または成長の停止が見られます。しかし、甲状腺ホルモンによる治療には、骨のカルシウム減少や心拍の異常などの副作用を伴うことがあります。

Douglas S. Ross, M.D.は、ボストンのマサチューセッツ総合病院の副医院長であり、甲状腺科の医師です。
Douglas S. Ross医師が、甲状腺の病気や甲状腺の働きに関する読者の一般的なご質問にお答えします。しかし、患者さんの個人的問題についての細かいご質問にはお答えできかねます。個人的に甲状腺の問題についての助言が必要な方は、ご相談なされるようTFAがお近くの内分泌専門医の名前をお送りすることができます。お問い合わせは、ここボストンのTFAまでお手紙かお電話でなさってください。

もどる