|
|
橋本病は、甲状腺に慢性の炎症がおきている病気で、慢性甲状腺炎の別名です。橋本はこの病気を詳しく調べて報告した医師の名前ですが、病名に人の名前がつけられたこともあって、日本では難病のようにいわれることがあります。これは大きな間違いです。
男性より女性の方に圧倒的に多くみられ、よく調べると10人に1人ぐらいがかかっているといわれています。 |
|
|
|
橋本病の患者さんは、例外はありますが、大なり小なり甲状腺がはれています。ただしこの甲状腺のはれが、くびやのどや食道に何か症状をおこすことはほとんどありません。
橋本病には甲状腺の働き具合から次の3つの状態があり、症状は、甲状腺ホルモンの過不足がある場合だけにみられます。 |
1. 甲状腺の働きが正常な状態(甲状腺機能正常)
橋本病の大多数の方は、甲状腺ホルモンに過不足はありません。この場合は橋本病がからだに影響するということはまったくありませんので、何か症状があっても橋本病のためではありません。従って、治療の必要はありません。しかし将来、甲状腺の働きが低下して、ホルモンが不足することがあります(2.
を参照してください)。また、まれですが、一時、甲状腺ホルモンが過剰になることもありますので、定期的な検査が必要です(3.
を参照してください)。 |