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甲状腺疾患健康ガイド

01:甲状腺疾患は現実のもの:事実を知ること
01 甲状腺疾患は世界中の地域で現実にあるものです
02 事 実
03 甲状腺疾患の感情的側面
04 モニターの必要性
05 新生児スクリーニングの目的
06 さらなる研究の必要性
07 本組織について
08 本組織の目的
09 本組織が提供しているもの
10 あなたができることは?

01 甲状腺疾患は世界中の地域で現実にあるものです ↑このページのトップへ
世界中で約2億人の人が何らかの形の甲状腺疾患に罹っています。それでも、1980年にカナダ甲状腺協会が設立されるまで、甲状腺疾患に関する一般公衆教育を推進し、甲状腺の研究に対する一般の支援を促進するための素人の組織が北アメリカになかったのです。

甲状腺の病気のほとんどは治療できます。しかし、甲状腺疾患を治療しないままでいれば体の他の部位にも深刻な結果を招くことがあります。甲状腺の病気についての一般の知識と理解を高めることで、時には非常に厄介な甲状腺の病気の経過に患者と家族がもっとうまく対処できるようになります。また、初期の段階では徐々に発症してくる場合もあるため、甲状腺疾患の診断はなかなか難しいことがあり、一般の意識が高まれば甲状腺疾患が疑われる場合に医師に注意を促すこともできるようになります。

02 事 実 ↑このページのトップへ
甲状腺
甲状腺は首のいちばん下のところにある小さな内分泌腺です。重さは約25gほどしかありません。しかし、これが分泌するホルモンは成長と代謝に欠かせないものです。この内分泌腺が体のあらゆる機能の調節器となっています。
甲状腺疾患の発生率
カナダでは、20人に1人が甲状腺疾患に罹っていると見積もられています。ほとんどの甲状腺疾患は女性の方に5〜7倍多くなっています。
甲状腺疾患のタイプ
甲状腺疾患には様々なタイプがあります。しかし、ほとんどの甲状腺疾患に存在する主な状態は、甲状腺機能低下症(甲状腺が不活発)と甲状腺機能亢進症(甲状腺の活動し過ぎ)です。
甲状腺結節
甲状腺結節はありふれたもので治療をすれば治りますが、頻度は少ないものの、中には癌もあるので、かならず詳しく調べなければなりません。甲状腺癌は、数は少ないのですが、ほとんどのケースで治療は成功します。1940年代から1950年代にかけて、にきびや胸腺、アデノイド、扁桃腺の病気、皮膚病などで、X線治療を受けた人は甲状腺癌に罹る危険性が高くなっており、甲状腺専門医に調べてもらわねばなりません。
甲状腺疾患の症状
甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症の症状には次のようなものがあります。
[甲状腺機能低下症] . [甲状腺機能亢進症]
  • 脈が遅い
  • 筋力低下および常に疲労している
  • 寒さに対して敏感になる
  • 厚く、むくんだ皮膚
  • 思考速度の低下と記憶力低下
  • 便秘
  • 甲状腺
  • 脈が激しく、速く打つ
  • 震え
  • 筋力低下
  • 食欲が増すにもかかわらず、やせてくる
  • 落ち着きのなさ不安、不眠
  • ひどく汗をかき、暑さに耐えられなくなる
  • 下痢
  • 目の変化
  • 甲状腺腫
個々の患者が甲状腺の病気で経験することは数多くのファクターにより様々に異なります。患者には必ずしも上記の症状がすべて出るわけではありません。甲状腺の病気が疑われる場合は医師の診察を受けるべきです。

03 甲状腺疾患の感情的側面 ↑このページのトップへ
甲状腺疾患に対する感情的反応があると思われます。甲状腺機能亢進症の患者は、異常に神経質になったり、いらいらすることが多くなります。甲状腺機能低下症の患者は異常な疲れを感じたり、あるいはうつ病になることがあります。甲状腺疾患患者とその家族が、そのような反応が普通に起こることであり、治療をすればよくなるということを理解しておくことが大切です。また、甲状腺の病気の中にはきわめてゆっくり発病してくるものがあることも認識しておかなければなりません。症状が最初のうちはなかなかわかりにくいため、病気の初期段階では、唯一の甲状腺疾患の徴候が感情や行動上のわずかな反応である場合があります。

04 モニターの必要性 ↑このページのトップへ
甲状腺疾患患者は生涯にわたってモニターを受ける必要があります。甲状腺の病気が完全に治ったと思っている患者は、家庭医または甲状腺専門医とフォローアップの必要性について相談しなければなりません。

05 新生児スクリーニングの目的 ↑このページのトップへ
カナダは重大な先天性甲状腺機能低下症を見つけ出すスクリーニング法の開発では、世界のリーダーです。その結果、今では北アメリカのほとんどの病院がこの病気のスクリーニングを行なっています。カナダではこのスクリーニング検査により、4,000〜5,000人に1人の割合で、赤ちゃんに先天性甲状腺機能低下症が見つかっています。そのため、先天性甲状腺機能低下症が原因で起こる重大な精神発達遅滞や成長障害が予防されています。しかし、早期発見と早期治療が何よりも大切なことです。

06 さらなる研究の必要性 ↑このページのトップへ
診断や治療の上での継続的進歩をはかるため、さらなる甲状腺の研究が必要です。ほとんどの甲状腺疾患に対しては効果的な治療法がありますが、その根本原因についてはもっと研究する必要があります。甲状腺の研究を続けることで、他の分野の医学においても重要な知識が得られる可能性があります。そのためにも、甲状腺の研究に対する一般の支援が欠かせないのです。

07 本組織について ↑このページのトップへ
カナダ甲状腺協会は、1980年にダイアナ・メルツァー・アブラムスキー夫人によりキングストンに設立されました。これは甲状腺の病気に罹った患者やその家族の不安や孤立感から育ってきたものです。これらの感情は、主に甲状腺疾患に関する適切な情報が得られないことと患者が互いに問題や不満に思うことを話しあえるような支援グループがないために生じるのです。

支部のネットワークはカナダ中に広がりつつあります。本協会は甲状腺の研究を支援するための資金を募り、様々なプロジェクトに奨励金を出してまいりました。また、英語とフランス語の配布用教材作成のために、政府や法人よりの奨励金をいただいております。

08 本組織の目的 ↑このページのトップへ
  • 甲状腺疾患に対する一般の興味を呼び覚まし、意識を高めてもらう
  • 甲状腺疾患患者とその家族に対する精神的援助を行う
  • 甲状腺疾患の研究に必要な資金集めの手助けをする

09 本組織が提供しているもの ↑このページのトップへ
  • 甲状腺掲示板
    これはメンバー向けに最新の甲状腺疾患に関する情報と各支部のイベントを載せたものです。
  • 配布用教材
    これはメンバーや興味を持っていらっしゃる個人、あるいは団体が無料、または割引価格で入手できます。
  • 一般教育会議

10 あなたができることは? ↑このページのトップへ
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