第7章:甲状腺の炎症

甲状腺炎は甲状腺が炎症を起こした数種類の病気を述べるのに使われる一般的な言葉です。いちばん多く見られる炎症は、慢性で、進行性の病気の形をとり、慢性リンパ球性甲状腺炎または橋本病(この病気の患者の甲状腺組織の顕微鏡的変化を1912年に最初に記載した日本人医師の名をとったものです)です。この形の甲状腺炎のある患者では、症状がほとんど出ないことが時にあり、そのため何年間も病気が気付かれないことがあります。しかし、その内に甲状腺組織が相当に破壊されてしまうために甲状腺機能低下症が生じてくる可能性があります。

リンパ球性甲状腺炎は、2ヶ月から6ヶ月続く自然に回復する病気として生じることもあり、自然に治り、ほとんどの患者で正常な甲状腺機能が残ります。妊娠後に起こる場合、産後甲状腺炎と呼ばれます。もう一つの痛みのないリンパ球性甲状腺炎の別のタイプがそれ以外の時期に起こることがあり、無痛性甲状腺炎と呼ばれています。

亜急性甲状腺炎またはデ・ケルバン病も、甲状腺の炎症が原因のもう一つの病気です。これは先に述べた病気とはっきり違っており、ウィルス感染症に続いて起こるようです。普通、甲状腺は痛みが強く、顕微鏡検査でも非常に異なって見えます。

最後に、きわめて希ですが、甲状腺に細菌感染が起こり、突然、ひどい炎症を起こすことがあります。この病気は急性化膿性甲状腺炎と呼ばれます。

これらの様々な形の甲状腺炎は、全く別の病気であるため-それぞれ原因と臨床経過、治療法が異なっています。それぞれ別個に分けて述べることにします。

慢性リンパ球性甲状腺炎(橋本病)

橋本病は遺伝性の病気のようです。バセドウ病がそうであるように、おそらくこの病気を起こす能力がある遺伝子、あるいは遺伝子の組み合わせを受け継いでいるはずです。しかし、この遺伝的傾向を受け継いでいても、それだけではこの病気を実際に発病することはないと思われます。したがって、この病気の発病原因となる別のファクターが存在するはずです。

このようなファクターには、性別、年齢、そして体の免疫系が含まれます。つまり、女性は男性より約4倍から8倍罹患しやすいのです。この形の甲状腺炎を子ども時代あるいは思春期に発病する場合もありますが、いちばん多く診断されるのは50歳以降で、これは患者の多くが甲状腺機能低下症に罹る時期であるためです。
《第3章》で述べたように、この慢性リンパ球性甲状腺炎で起こる甲状腺の炎症と組織の破壊には、体の免疫系が関わっています。自己免疫抗体として知られる物質、これはリンパ球と呼ばれる白血球で作られるのですが、この病気になるとそれが血液中に現れます。これらのリンパ球や抗体がどのように、あるいはなぜ働くのかまだ完全にわかっていませんが、最終的には甲状腺の組織に損傷を与えます。十分な量の甲状腺組織が破壊された時に、甲状腺ホルモンの産生は正常以下に下がり、甲状腺機能低下症の症状が現れます。

この形の甲状腺炎はありふれており、その発生率は増加しつつあるようです。
1935年から1944年にかけて、ミネソタでメイヨー診療所の医師により行われた集団調査では、女性の間で1年間に発生する慢性リンパ球性甲状腺炎の新しいケースは、100,000人あたり6.5人の割合であったことが報告されています。同じミネソタの集団で、1965〜67年に再度調査が行われましたが、その時のこの病気の発生率は、女性100,000人あたり69人に増加していました。

医師が橋本病の罹患率を見積もるのにとってきた一つの方法は、大きな集団での甲状腺機能低下症の検査を行うことです。先に記したように、この形の甲状腺炎では甲状腺組織が損傷を受け、甲状腺機能不全を引き起こします。
甲状腺機能低下症に対するもっとも感度の高い検査は、脳下垂体の甲状腺刺激ホルモン(TSH)の血液中のレベルを測定する検査です。大きな集団でTSHの検査を行うと、55歳以上では女性の約10%、男性の約4%に血液中のTSHレベルの上昇が見られます。これが60歳になると、女性では15から20%、男性では5から10%にも増加します。
言い換えれば、少なくとも女性の6人に1人、男性の12人に1人は生涯の間に橋本病を発病するということになります。それぞれその後に甲状腺機能低下症を起こす可能性が大きいため、甲状腺機能不全の徴候を見逃さないようにしなければなりません。

もしこの病気になったら、最初は甲状腺の炎症は非常に軽いものであるため、どこか悪いところがあるとは思いもしないでしょう。この問題の最初の徴候が甲状腺腫である場合があります。痛みを伴わずに甲状腺が徐々に肥大してくることがあります。この時期には甲状腺にリンパ球が浸潤するようになり、そのため徐々に甲状腺の破壊と瘢痕化が始まり、それに引き続いて甲状腺機能不全になる場合があります。甲状腺がもはや正常な量の甲状腺ホルモンを作れないところまで甲状腺の機能が落ちてくると、甲状腺機能低下症の症状が現れ、初めて具合が悪いように見え、そう感じるようになります。この時点では、甲状腺の破壊は広範囲にわたっていて、正常な組織はほとんど残っていないことがあります。

甲状腺機能低下症が起きると、おそらくだるくて“疲れきった”ように感じるでしょうが、この病気の進行は非常に遅いので、どこか悪いところがあると気付かないことがあります。便秘や足がつる、髪が抜ける、頭の働きが鈍くなるなどの症状が、《第6章》ですでに概要を述べたその他の甲状腺機能不全の症状や徴候と一緒に現れることがあります。しかし、慢性リンパ球性甲状腺炎は進行性の傾向を持つ病気であるため、おそらくは病気に気付いて治療が行われるまで、甲状腺ホルモンレベルは下がり続け、甲状腺機能低下症の症状は悪化していくことになるでしょう。

[図23]
図23
慢性リンパ球性甲状腺炎の患者の甲状腺スキャンでは一般的に甲状腺全体に斑状の放射性ヨードが認められます。

医師のもとへ行った場合、甲状腺機能低下症や甲状腺腫があり、過去に甲状腺疾患の病歴がないようであれば、おそらく医師は慢性リンパ球性甲状腺炎を疑うでしょう。もし、他の家族に活発すぎる、あるいは不活発な甲状腺がある場合、この診断がなされる可能性は高くなります。医師は、甲状腺機能低下症の存在を血液検査により、甲状腺ホルモン(T4)のレベルが低く、甲状腺刺激ホルモン(TSH)のレベルが高いことを見て確かめることができます。
TSHレベルの上昇は、より感度が高く、脳下垂体ではなく甲状腺の機能が落ちていることを証明できることから、より重要な検査であります《第6章》。また、血液検査で抗甲状腺抗体の存在が示されれば、甲状腺炎の有力な証拠となります。

甲状腺炎は甲状腺全体に起こるため、放射性ヨードによるスキャンでは、甲状腺全体にわたって見られる放射性ヨードの斑状の取り込みにより、単にこの過程の漠然とした性質が確かめられるだけです[図23]。

[図24]
図24
不活性な(“コールド”な)結節

そのようなスキャンは通常この病気の診断、あるいは治療の計画に必要なものではありません。そのため医師がこの検査を指示することはあまりありません。したがって不必要な費用をかけなくて済むのです。その一方で、甲状腺に1つ以上のかたまり(結節)がある場合、医師が甲状腺スキャンを勧めることがあります。このようなことはリンパ球性甲状腺炎には起こりうることですが、がん性の結節には放射性ヨードの集積はありません[図24]。

そのため、甲状腺に“コールド”または機能していない結節がある場合には、結節の生検を含むより詳しい検査を行い、結節にがんがないことを確かめる必要があります。

慢性リンパ球性甲状腺炎が間違いなく存在するという証拠は、甲状腺組織の生検と組織の顕微鏡検査を通じて得ることができますが、幸いに生検が必要なことはめったにありません。これは今までに述べた他の検査で、医師が診断を下すに十分な情報が得られるのが普通だからです。この病気の初期、甲状腺ホルモンレベルとTSHが正常に止まっている間は、別にどこも具合が悪いとは感じませんし、治療も必要ではありません。しかし、甲状腺が大きくなった場合は、医師が甲状腺腫のサイズを減少させようとして甲状腺ホルモンの錠剤を処方することがあります《第2章》

後になって、甲状腺の機能が不全になり、TSHレベルが上がった時に、甲状腺機能低下症の症状が現れる可能性があり、甲状腺ホルモン治療が有効であると思われます。《第6章》で詳しく説明したように、医師は1日1回サイロキシン(T4)錠〈注釈:日本ではチラージンS〉を、TSHレベルが正常値に下がるまで徐々に量を増やしながら処方するでしょう。この病気は進行性であるため、生涯にわたるフォローアップが欠かせませんが、普通は年1回の検診で医師による甲状腺の診査と血液検査でT4とTSHのレベルを調べるだけで十分です。甲状腺の機能が落ちてくるにつれて、甲状腺ホルモンの投与量が適切に増やされるでしょう。それに対し、一部の高齢者では実際に投与量が減少する場合がありますが、これは年を取るにつれて体が必要とする甲状腺ホルモンの量が減ってくることがよくあるためです。

その他のタイプのリンパ球性甲状腺炎

その他に数種類のタイプの甲状腺炎は、罹患した甲状腺組織の顕微鏡検査で判定すると、同じタイプの甲状腺の炎症が起こすようです。これらの病気は、より一般的な慢性リンパ球性甲状腺炎である橋本病とは異なる特徴を持っているので、橋本病とは分けて説明することにします。

産後甲状腺炎

女性の免疫系は妊娠中には抑制されていますが、赤ちゃんを出産した後ではより活発になります《第13章》。もし、遺伝的に自己免疫性の甲状腺疾患に罹りやすい傾向がある場合、たとえ妊娠前や妊娠中に甲状腺の病歴がなくても、出産後何ヶ月かは免疫系の活動がより活発になるために、痛みを伴わない甲状腺の炎症を起こすことがあります。初期には、炎症を起こした甲状腺組織から血液中に過剰な甲状腺ホルモンが漏れ出した場合、甲状腺機能亢進症の症状が現れることがあります。後には、甲状腺のホルモンの供給が尽きて、これらのホルモンの血液中のレベルは正常以下に下がることが多くなり、甲状腺機能低下症の症状が現れる場合があります[図25]

[図25]産後の甲状腺異常
図25

この病気の初期の何週間かは、普通はプロプラノロールやアテノロール、およびメトプロロールのようなベータ遮断剤で症状のコントロールが十分に可能です。数ヶ月に甲状腺が機能しなくなると、血液中の甲状腺ホルモンのレベルを正常範囲に維持するめに、補充用の甲状腺ホルモンの錠剤を投与することができます。
普通は完全に治ることが多いのですが、産後甲状腺炎の女性全体の約25%は3年から5年の内に永久的な甲状腺機能低下症に進んでいき、生涯にわたる治療が必要になります。
新しく母親になっての生活には、あまりにもたくさんのことが次々と起こることが多いので、産後甲状腺炎に気付かないままでいたり、産後うつ病と間違えられるのです。医師の中には、すべての妊婦に対して、この病気になる危険性を持つ者を見分けるため、妊娠早期に抗甲状腺抗体のスクリーニングのための血液検査をするべきだと感じているものもいます。もし抗甲状腺抗体を持っていれば、甲状腺機能を評価するためのTSH血液検査を産後に行うべきでしょう。《第13章》で、これについてさらに詳しく述べていますし、この病気に関するその他の重要な点も挙げてありますので参照してください。

無痛性甲状腺炎(自然に治癒する甲状腺機能亢進症)

産後以外の時期にも一過性のリンパ球性甲状腺炎が起こることがあります。1970年代初頭に、アメリカ中西部の医師が、産後甲状腺炎に類似した甲状腺機能亢進症の発生率の増加に気付きました。この病気には放射性ヨードの取り込みが低いことや、圧痛のない甲状腺の肥大を伴っていることが多かったのです。この病気の通常の経過は、甲状腺機能亢進症から甲状腺機能低下症へと進み、その後2ヶ月から6ヶ月して甲状腺の炎症が治まり、甲状腺が再び甲状腺ホルモンの製造を始めると元の健康な状態に戻ります。
今までに集められた証拠から、無痛性甲状腺炎は産後甲状腺炎と同じ病気である可能性が示唆されており、自己免疫性甲状腺炎に罹りやすい傾向を受け継いだ男性や女性の同じような感受性を持つ集団に、妊娠以外のファクターで引き起こされるのではないかと思われます。
無痛性甲状腺炎の治療は産後甲状腺炎に対して使われるものと同じです。普通は、プロプラノロールやアテノロール、またはメトプロロールのようなベータ遮断剤で、初期の甲状腺機能亢進症期の対症療法を行うのみで十分です。希ですが、重篤な甲状腺機能亢進症に対しては甲状腺内の炎症を退かせて、甲状腺中毒期の期間を短縮するため、プレドニゾンのようなステロイド剤を勧めることがあります。後になって起こる甲状腺機能低下期には甲状腺ホルモンによる治療が必要なことが多く、甲状腺機能低下が残る人に対しては、生涯にわたる治療が必要になります。

亜急性甲状腺炎(デ・ケルバン病または肉芽腫性甲状腺炎)

亜急性甲状腺炎は上気道のウィルス感染後に起こることが多いのです。風邪を起こすウィルスだけでなく、おたふく風邪やはしかを起こすウィルスも含み、数多くの様々なウィルスがこの病気に関わっています。しかし、いまだに亜急性甲状腺炎の原因となる特定のウィルスは証明されていません。ウィルス感染を生じた人で、今までに明らかな甲状腺の炎症があった人はほとんどいないため、亜急性甲状腺炎は比較的希な病気です。
通常、亜急性甲状腺炎の症状は、ウィルス性の病気の最初の徴候が現れてから約2週間後に始まります。病気が始まった時は、あたかも感染症があるように見え、かつそう感じます。甲状腺は腫れて痛みが強く、熱があり、筋肉の痛みや疲労があります。敏感な患者は、喉の痛みのあるほとんどのケースがそうであるように喉の中ではなく、甲状腺が亜急性甲状腺炎で痛むのだと気付く場合があります。甲状腺の痛みは顎や耳の方に広がることがあるため、虫歯か耳の感染症があると思うことがあります。
最近ウィルスに感染した既往があり、その後に発熱や甲状腺の肥大と痛みがあれば、医師は亜急性甲状腺炎を疑うはずです。速い血沈速度は炎症性の病気があることを示すものですが、これは診断が正しいことの重要な証拠となり、この病気と無痛性甲状腺炎との鑑別に役立ちます。そして、無痛性甲状腺炎には痛みがありません。血沈のための血液検査では、細い試験管で、赤血球がどれくらい早く沈降するかを測ります。この形の甲状腺炎のような炎症性の病気がある時には、普通、赤血球は正常な場合より早く沈降します。
無痛性甲状腺炎のように、この病気は甲状腺機能亢進症から、甲状腺の炎症が治まった後に甲状腺機能低下症になるパターンをたどります。甲状腺の両葉が同時に、あるいは時期を異にして冒されることがありますが、どちらの場合でも12週間以上病気が続くことはめったにありません。幸いにこの病気は定型的なもので、すぐに治療に反応するのが普通です。様々な症状があるため、数種類のタイプの治療が必要になる場合があります。熱と甲状腺の痛みは、普通アスピリンだけでコントロールができますが、首の不快感が強い場合は、医師がより作用の強いイブプロフェンのような非ステロイド系抗炎症剤を勧めることもあります。非常に希ですが、痛みがあまりに強いため、コーチゾンやプレドニゾンなどのステロイド剤で炎症を治療しなければならないこともあります。血液中の甲状腺ホルモンレベルの変化に対しても治療が必要なことがあります。無痛性甲状腺炎がそうであるように、初期の甲状腺機能亢進期の間はアテノロールやプロプラノロールのようなベータ遮断剤が、多すぎる甲状腺ホルモンが体に与える影響を減らすため、処方されることが時々あります。何週間か経ってから、甲状腺ホルモンレベルが正常値以下に落ちた場合は、甲状腺が自分でホルモンを作るようになるまで、補充のためのサイロキシン(T4)錠〈注釈:日本ではチラージンS〉が処方されることがあります。最終的には、5から6ヶ月以内に完全な治癒が見込まれます。

急性化膿性甲状腺炎

これは子どもに一番多い病気ですが、どの年齢でも起こる可能性があります。この希な病気に罹った場合は、非常に具合が悪くなります。普通は細菌感染が急性化膿性甲状腺炎の原因で、そのため寒気や高熱、甲状腺の熱感と圧痛があります。甲状腺内に膿瘍があることがしばしばです。
他の細菌感染と同様に、治療には抗生物質が必要で、局部の外科的な排膿や膿瘍組織の除去が必要な場合もあります。急性化膿性甲状腺炎は重篤ですが、この病気では完全に治癒するのが普通です〈注釈:この病気の原因は下咽頭梨状窩瘻からの細菌感染です。これについては甲状腺の病気[病気別]急性甲状腺炎を参考にしてください。また、[下咽頭梨状窩瘻]のX線写真をみてください〉

まとめ

様々な形の甲状腺炎はすべて炎症が関わっていますが、これらは全く異なった病気です。それでも、すべてすぐに診断をつけることが可能であり、非常に効果的な治療があるためにどれも速やかに改善されます。

これより以下は患者からの私記です。

亜急性甲状腺炎  M.F.より

私は今まで大体健康に過ごしてきました。マーケットリサーチの仕事をしており、いつも普通程度に元気でした。知っている限り、私自身も他の家族も甲状腺の病気に罹ったことはありません。
風邪のようなものに罹るまで、気分はよかったことを覚えています。喉が痛く、ひりひりしましたが、この時は首の左側に腫れが現れたのが違っていました。朝起きたばかりの時でも、非常に弱々しく感じました。少しばかり働いたり、軽い家事をするだけの元気のある日もありましたが、それ以外の日はただベッドに横になっていたいだけでした。首の左側の付け根がずきずき痛み、左側の耳まで一緒に痛んだのを覚えています。あまりに気分が悪かったため、医師に見せたのですが、先生は私がレンサ球菌性の喉頭炎に罹ったかもしれないと考え、ペニシリンとアスピリンで治療を始めました。その日のうちに気分がよくなり、4日で非常によくなったので、アスピリンは止めてペニシリンだけを続けました。驚いたことに、その日のうちにまた具合が悪くなり、喉の痛みや首の腫れ、そして非常な無力感が再発したのです。この時までに、私は心臓の鼓動が早くなっていることにも気付いていました。時々、数分間非常に早く飛び跳ねているようになるかと思うと、突然止み、再び元通りの正常な鼓動になるのです。
私は医師に電話をしました。先生はペニシリンを増やしました。アスピリンももう一度付け加えられました。そしてすぐに気分がよくなりました。しかし、気分がよくなったのでまたアスピリンを止めたとたんに、症状がすべてぶり返したのです。
数日後、甲状腺専門医に診てもらいました。そして私の病気は亜急性甲状腺炎であると診断されました。その医師からはアスピリンが効き目のある主な薬であり、その時点では他に感染の徴候は何も存在しないという説明がありました。アスピリンをもう一度飲み始め、その日のうちに喉の痛みも楽になり、元気が戻ってきました。大体よくなったと思ったので、ペニシリンを飲むのは止めました。
残念ながら、脈が早くなる症状は続いていました。そして専門医の先生から電話があり、私に甲状腺ホルモンの血液中のレベルが高いことを告げました。それが私の心臓の鼓動が早くなる原因だとも言われました。先生が私の問題をよく分かってくれているのが嬉しかったです。プロプラノロールという薬を1日4回飲みましたが、それは心臓の鼓動を遅くしますが、甲状腺ホルモンレベルには何の変化も起こさないことを知っていました。約1ヶ月半、プロプラノロールとアスピリンの両方を飲んで、完全にはよくなっていないもののかなりよくなったと感じました。この間に、面白いことに左側の方はずっと正常に近い状態になってきたのですが、首の痛みと腫れが右側に移ってきました。約2ヶ月後に私の甲状腺ホルモンレベルが下がりました。そして、だるさや寒さを感じ、何度か足もつるようになりました。医師は、この時に甲状腺ホルモンの錠剤を処方しました。これは私の甲状腺ホルモンのレベルを正常に戻し、健康な状態にするためのものです。
1ヶ月後に、私の甲状腺自体が完全に治ったため、甲状腺ホルモン錠の服用は止めました。それ以来、何の薬も飲んでいませんが、正常だと感じています。
この病気に罹った他の患者さんに何かアドバイスができるとすれば、アスピリンが大変よく効くということを言うでしょう。医師からプロプラノロールが必要だと言われたら、きちんと指示通りに飲むこともそうです。一つ一つの錠剤が効く時間はきわめて短いためです。3番目に、私の場合、甲状腺ホルモンのレベルが変化しましたが、これはあなたにも起こるかもしれません。よくなるまで、医師が必要と思う限りのチェックを受けるようにした方がよいでしょう。4番目に、この病気は完全によくなり、正常な甲状腺と健康が戻りますので安心してください。

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