付録3:甲状腺の検査の値段

甲状腺検査にかかる費用と方法は、保険者や病院のことだけでなく、医師や患者のことも考慮しなければなりません。これから挙げることは、アメリカ全体の診療所や検査専門施設、大小の病院の検査や検査方法を比較し、経済性を徹底的に研究したものというより、病院数施設のランダムな調査をもとにしたものです。私共の目的は、甲状腺の診断や治療のファクターとしての費用の重要性を示すことです。

甲状腺のスクリーニング
甲状腺の機能障害をはっきりさせるため、多数の患者のスクリーニングを行う場合があります。甲状腺機能障害の調査は高齢者や50歳以上の女性、また出産直後の女性の間で普通に行われます。甲状腺の機能障害を見るのに使う検査がTSH検査だけであれば、その費用はおそらく約50$(6,000円)(私共の調査では$43〜$89(5,000円〜10,000円)の範囲でした)くらいですが、医師が他のホルモンレベルの検査を行う場合は、費用がもっと高くなります。T4:$17〜$29(2,000円〜3,500円)、T3:$43〜$91(5,000円〜10,000円)、そして遊離T4:$36〜$41(3,500円〜5,000円)です。
したがって、後者の検査はTSHレベルが低く、甲状腺機能亢進症がうかがわれる場合か、TSHが高く、甲状腺機能低下症がうかがわれる場合にのみ行うべきでしょう。 これらTSH以外のホルモンレベル値は、TSH検査で甲状腺の機能障害が確かめられた場合にのみ、病気の重篤度を調べるのに使われるのが普通です。
スキャンとX線
私共の調査では、放射性ヨード(123-I)の取り込み試験とスキャンの費用は、$354〜$417(43,000円〜50,000円)、テクニチウム取り込みとスキャンは$162〜$446(20,000円〜54,000円)、CTスキャンは$267〜$588(32,000円〜70,000円)、MRIは$796〜$1,357(95,000円〜163,000円)の間でした。
したがって、医師はこれらの方法のどれかをその地域の費用に応じて選ぶことになるでしょう。上に挙げた数字により、甲状腺の超音波検査が甲状腺がん患者のフォローアップに使われることが多くなってきており、もっと費用の高い別の方法に代わって使われることがしばしばであることがおわかりになると思います。
甲状腺生検
甲状腺生検の費用は、ほとんどの病院で約$500(60,000円)ですが、施設間でまた同じ病院内でも大きく変る場合があります。これは生検を行う専門医の料金だけでなく、細胞診断科の料金の差が大きいことによります。生検の費用は採取したサンプル数や採取サンプルに特殊な組織染色が必要な場合に応じて高くなります。それでも、採取した組織が無害なもの(良性)であることがわかれば、甲状腺の手術を行う必要がないため、費用効率がよいのです。
甲状腺の手術
甲状腺の手術の費用は、主に入院日数や手術の所用時間によって異なります。したがって、葉切除(手術所用時間2時間で入院日数2日)は、私共の調査で$4,100〜$8,000(490,000円〜960,000円)の間です。これに対し、甲状腺全摘術は手術所用時間が4時間で入院日数は3日ですが、私共が調査した病院では$5,350〜$18,000(640,000円〜2,160,000円)かかります。甲状腺の片方の葉と結節を取るのが乳頭がんの適切な治療である場合、外科医師自身がそのような患者に対し、時間がかかり、より複雑な甲状腺全摘術を行うのを差し控えなければならないような財政上の制約があるということがおわかりと思います。放射性ヨード治療や全身のスキャンが必要であれば、頚部の甲状腺の残存組織は、放射性ヨード治療によって通常は外科医師が甲状腺全摘を行うより、安い費用で同じくらい効率的に、また時にはもっと安全に破壊することができるのです。
スクリーニングに“外部”検査機関を利用する場合
“いちばんお買い得”なのは、妊娠中の女性における抗ミクロゾーム(抗ペルオキシダーゼ)甲状腺抗体の検査だと思われます。私共の調査では、この検査の費用は$22〜$99(2,500円〜12,000円)となっています。$22で妊娠女性の十分なスクリーニングができるでしょう。検査がプラスであれば、産後の甲状腺機能障害を起こすリスクは5から45%に増加しますし、TSH検査による出産後の綿密なフォローアップが欠かせません。もし、あなたのかかっている医師が検査料が$99の病院に勤めている場合、そこでは血液サンプルを外部の検査機関に送っている可能性があり、その検査機関ではもっと妥当な料金で検査が行われていると思われます。
今後、財政的な考慮を払うことは、適切な費用で良質の医療を提供しようと努めている者すべてにとって、ますます重要なものとなってきます。これらのコメントで、医師と患者が共に医療の財政面に目を向ける方向をいくらかでも示すことができたらと願っております。

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